保育実践記録の最重要ポイントは次の点
保育者自身の「働きかけ」と「内面」が書かれている
このポイントが抜けていると保育実践記録と呼べなくなってしまう事になってしまいます。事実や起こった出来事を記録した場面の記録を文章に起こしただけの「観察記録」のような感じになってしまい、ビデオカメラ等で録画したものとあまり変わらない事になってしまいます。
その事例や起こった出来事、対応したやり方や方法、そしてその時の保育者の内面・感情・考えが書かれている事が重要なポイントとなります。先ほどの場面記録でもう1度見てみましょう。
子どもの動きと指導員の働きかけ | 指導員の内面や気持ち |
A君が学童に帰ってくるとすぐにB君に帰り道に倒されたと訴えてくる。 | 最近B君からきっかけでの揉め事は多いけど話を聞かないと分からないな。 |
AとBを呼んで両方から話を聞く。 B「だってAが最初にやってきたんだよ!僕は別の人と帰ってたら急に叩いてきたんだ!それでやり返しちゃった!」 私「Bはこう言っているけどAの話も聞かせて?」 A「・・・」 私「Aどうなの?Bの言っている事はあってるの?」 A「・・・」 | ん?Aはいつもはもっとしゃべるのに。何やらありそうだな。 自分で言えるといいんだけどなぁ・・・ |
一部抜粋 |
緑文字はが私の行動、赤文字が私の内面や考えていたこととなります。観察記録や録画での記録でも緑文字部は記録として残され分かりますが、赤文字部分は事実部分の記録や録画では読み取る事はできませんよね。
そこで、自分の内面や気持ち、考え方も文字に起こして書くという事が必要になるのです。緑文字部分は私の今回の場面記録もごく普通な対応で多くの方が同じような対応になる場面ですが、赤文字部分はそれぞれが違うのではないでしょうか?
実践記録ではなぜそのように働きかけたのか、その時どう思ったのか、その子どもや行動をどのように感じ判断したのかなど、保育者の思いが書かれます。保育実践は保育者の子どもへの目的意識的な働きかけとなり、この「なぜ」を考える研究的姿勢が保育を深めるために大切となります。
実践記録を記載後に繋げていく
ここまで読んでいただいたポイントを押さえていく事でみなさんも実践記録を書くことができます。書いて満足ではもったいないですよね。書いた後、保育に繋げていく事が必要となります。
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