運営指針から見る放課後児童クラブとは  学童保育 

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放課後児童クラブ運営指針

 放課後児童支援員のみなさんでしたら、「放課後児童クラブ運営指針」を1度位は目にしたことはあるかと思います。認定資格研修の時の資料にもおそらく引用されることも多くあったのではないでしょうか。「忘れてしまった方」や「最近見ていなかったなぁ」という方々はこの記事を参考になさってください。

 「放課後児童クラブ運営指針」(以下、運営指針)は厚生労働省雇用機会均等・児童家庭局長通知として、平成27年3月に発出されています。(運営指針以前の「放課後児童クラブガイドライン」は廃止となっています)

運営指針の3つの視点

  1. 放課後児童クラブの多様な実態を踏まえ「最低基準」としてではなく、望ましい方向へ導いていくための「全国的な標準仕様」として作成されている。
  2. 放課後児童クラブが果たすべき役割を再確認し、その役割及び機能を適切に発揮できるように規定している。
  3. 異なる専門性を有して従事している放課後児童支援員等が、子どもと関わる際の共通認識を得るために必要とさせた項目を充実させたこと。

 条例等で定められている基準やこの運営指針に書かれていることをとりあえず守っておけばOKという訳ではありません。書かれていることを基礎・基本にし、そこそこのクラブへの落とし込みが必要になってきます。「全国的な標準仕様」とあるように一部地域では実践可能で充実しているが、一方では実現できずに充実していない地域があるという事は良くありません。

 また、放課後児童支援員と資格ができましたが、そこまでに経験してきた経歴は様々なことが多いです。「保育士をしていた」、「幼稚園や学校の先生だった」、「放課後健全育成事業に長年従事していた」、「対象の学問を専攻してきた新卒だ」など色々です。その人たちが個性を生かす事も大切なことではありますが、基本的な事に関しては「共通の知識や認識」をもっておかないと、放課後児童クラブとして役割を果たさないという事につながってしまうからです。なんとなく子どもと関わったり、放課後児童クラブを運営しては質の低下につながるのでやってはいけません。

同じ小学生に関する仕事の小学校教員を例に出すと、小学生との関わり方にはこれまでも実践・学習・経験をしてきているでしょうが、専門は授業などの学校教育関連になってしまいます。重なるであろう分野はあるけど、放課後児童支援員は別の分野もあるので共通の認識は必須となっています。

 多くの人はどうしてもこれまでの経験や専門的に学んできたことを基準に考えてしまいがちなので慣れるまでは注意が必要となります。自分の学んできたこと、経験してきたことは全く役に立たない訳ではありませんので、どのようにして放課後児童クラブにて生かしていけるかが必要となります。

主な内容

  1. 総則
  2. 事業の対象となる子どもの発達
  3. 放課後児童クラブにおける育成支援の内容
  4. 放課後児童クラブの運営
  5. 学校及び地域との関係
  6. 施設及び設備、衛生管理及び安全対策
  7. 職場倫理及び事業内容の向上

 放課後児童クラブにおける育成支援の内容や運営に関する基本的な事項と留意すべき事項等が網羅されています。章立ての順に覚えていけば良いという訳ではなく、それぞれの項目がその都度必要となってくるでしょう。また、項目によっては関連性がある部分もあります。支援員の方々は基本的にクラブの現場を預かっている以上、運営指針の各章にある項目は全て内容を理解し自クラブへ生かしていく必要があります。運営指針ができる以前より現場で働いている支援員の方々には可能かもしれませんが、経験年数の少ないまたはこれから支援員となる人に急にというのは難しいですよね。

 その為にも日々の学習・研修、打ち合わせ等が必要になってきます。若手・中堅・ベテランは関係なく日々の仕事から振り返り、学習し、次に生かしていく事が非常に大切となります。なんとなく特に問題も起きてないから大丈夫!、自分のやり方に間違いは無い!ということではなく、この運営指針に書かれていることから逸脱してはいないか?を振り返ることができるとても良い指標だと思っています。

 今回の記事では各章の内容にまでは触れませんが、定期的に振り返りのできる、自分たちの育成支援を見直すという事になった時に立ち返る事のできる基本的な指針となっています。

放課後児童支援員認定資格研修との連動

 認定資格研修の科目構成は運営指針に準拠されています。受講された方、今現在受講している方はお分かりかと思います。資格の認定の為には必ず学習しなければならないことであり、仕事を始めてからも必要となってくることとなります。

認定資格研修で学んだ事を基礎・基本に置き、クラブ内外での学習をより深めて日々の育成支援に生かしていく必要があります。自分だけ自分のクラブだけでの学習には限界がありますので世界を広げて学習すると良いです。

まとめ

 認定資格研修の時に研修で学んで以来見返したことがないという支援員の方は是非とも定期的に見返して自分のクラブ・保育所・教室で実践されていることは本当に「運営指針」に即して実施されているかを自己チェックすると良いと思います。日々の業務で忙しい、子どもや保護者との関わりで精一杯という方もいるとは思いますが、指針の一部にもあるように「常に自己研鑽に励みながら・・・」が必要となります。その基本的な部分となりますので忘れることの無いようにして起きたい部分です。

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