積極的に記録は残しましょう
ここまで必要性を書いてきて理解してもらえたかと思います。あまり取り組んでいなかった方、いつも三日坊主になってしまった方、これを機に再度始めて見るのは如何でしょうか。私も記録を取っていく中でとても役立った場面、助かった場面は何度もありました。
習慣化するまでは大変かもしれませんが、それ以上に記録を取っておくことの恩恵は大きいです。記録をこれまであまりとっていなかった方はこの記事を読み終えてからでもすぐに始めてみると良いです。
継続していきましょう
記録の継続性は、組織が業務を継続的に遂行するために必要な要素の一つです。記録が適切に管理され、継続的に更新されることで、以下のようなメリットがあります。
- 業務の引継ぎがスムーズに行える:職員の異動や退職などで業務の引継ぎが必要な場合、適切に管理された記録があれば、引き継ぐ側が業務内容を把握することができます。特に、長期にわたるプロジェクトや複雑な業務では、記録の継続が重要です。
- 過去の業務内容が把握できる:記録が継続的に残っていれば、過去の業務内容や問題点を把握することができます。これにより、同様の問題が再発しないような対策を講じたり、過去の業務内容を踏まえて今後の業務を計画することができます。
- 法的な証拠として利用できる:記録が継続的に残っていれば、法的なトラブルが起こった際に証拠として利用できます。例えば、契約書や取引履歴など、重要な取引についての記録は、長期間にわたって継続的に残す必要があります。
- 業務の効率化・改善につながる:過去の記録を継続的に残していることで、業務の効率化や改善につなげることができます。過去の業務を分析し、問題点や改善点を把握することで、業務の改善を図ることができます。
以上のように、記録の継続性は、組織が業務を継続的に遂行するために必要不可欠な要素です。長期間にわたって記録を維持することで、業務の効率化や改善、トラブル対応など、様々な場面でメリットを得ることができます。
継続してくことはとても重要です。しかし、継続していく事は難しいことも多々あります。記録は継続して取っていく事で最大限の効果を発揮していきます。クラブ内で記録を取る事ができる仕組みづくり体制を整える事が重要です。
どういった場面で役に立った?うまくいかなかった?
私個人の経験や他の方から聞いた話などから役立った場面を紹介していきます。
後日、時間が経ってから「実は・・・友人関係で困っていて」などと相談を受けた時にも、記録が残っており、記憶は曖昧になってきている中でも記録に基づいて話を進めることができた。
配布物の受け取り記録がされていなく、提出していませんよとまた言ってしまった・・・お金の請求だったらと思うとゾッとする。
記録をする時の注意点
絶対にやってはならない注意点をまとめておきます。これをしてしまったら記録を取らなかった方が良かったとなるレベルの事です。
絶対に気をつけるべき注意点!
- 他の人には見られないようにする(職員共有等は除く)
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記録によっては個人の内容が多く含まれます。個人の内容が多く含まれているものは絶対に見られないようにしましょう。当人または関係の深い人には絶対に見られない事が必須です。
見られてしまう可能性として『別の要件が急に入って、記録した物を置きっぱなしにしてしまった』、『本来、カギのかかる場所に入れておく約束をうっかりしていた』などが原因として考えられます。
記録には良い事ばかりが書いてあるわけではありません。見られてしまったことで、当人をキズつけてしまったり、信頼を失ってしまったりする事も十分に考えられます。
- 許可無く公開しない
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個人の内容が多く含まれている場合、クラブ内の情報記録は不必要に公開をしない事です。どうしても開示が必要な場合は内容の対象者に必ず許可をとりましょう。
- 管理・保管をしっかりし、紛失・漏洩などがないようにする
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個人情報が入った物を失くしてしまうなんてことは論外です。時々、ニュースでも電車に置き忘れたや、過って紛失したなどありますね。絶対にあってはならないことです。
最近ではパソコンなどで記録をつけている事もあるでしょう。デジタル媒体の場合はウィルス等も漏洩の危険性をはらんでいるので注意して下さい。
- 記録の種別によっては2名以上で管理・確認する
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正しく記録されているか?1人で記録を行っていると間違いや勘違いなどがどうしても起こりやすくなります。2名以上で記録・確認することによってより正確な記録になり不正の防止にもつながります。
クラブ内の記録の管理・情報管理体制を決めておく
個人として記録の管理意識を高める事も重要ですが、同時にクラブ内の記録・情報管理体制を構築していく事も必須となります。定められていないクラブ等ありましたら、この機会に検討してみるのも如何でしょうか?必要な要素をあげておきますので参考にしてみて下さい。
記録保護の管理体制は、個人情報保護法などの法律に基づき、組織内における適切な取り扱いを確保するための体制です。以下は、記録保護の管理体制に必要な要素です。
- 個人情報保護方針の策定:組織内で個人情報を適切に管理するために、個人情報保護方針を策定する必要があります。個人情報保護方針は、組織内での個人情報の取り扱い方針を定めたものであり、全職員に周知徹底されるようにする必要があります。
- 職員の教育・訓練:個人情報を適切に取り扱うために、職員に対する教育・訓練が必要です。職員は、個人情報保護方針や法令に基づいた個人情報の取り扱い方法について、定期的に教育・訓練を受ける必要があります。
- アクセス制限の導入:記録にアクセスできる職員を限定することが必要です。アクセス制限のためには、パスワードやアクセス権限の設定などを行い、必要最小限の職員にのみアクセスを許可することが望ましいです。
- 安全な保管方法の確保:記録は、紙媒体や電子媒体で保管されますが、どちらの場合も安全な保管方法が必要です。紙媒体の場合は、施錠された保管庫やロッカーに保管することが望ましいです。電子媒体の場合は、パスワードや暗号化による保護、バックアップの取得などを行うことが必要です。
- データの廃棄・消去方法の確保:記録を廃棄する場合は、適切な廃棄・消去方法を確保する必要があります。紙媒体の場合は、シュレッダーで破棄するなど、電子媒体の場合は、データの完全消去が可能なソフトウェアを使用することが必要です。
まとめ
記録することの大切さについてまとめると以下のようになります。
- 業務の効率化・改善につながる。
- 過去の業務内容が把握できる。
- 法的な証拠として利用できる。
- 業務の引継ぎがスムーズに行える。
- 職員の能力向上につながる。
- 情報共有がスムーズに行える。
- 適切な意思決定につながる。
「記録は大切です!」私が言うまでもなく多くの人が分かっているのです。しかし、他の業務が忙しかったり、つい忘れてしまったり、継続して行う事には大変さが伴います。無理のない範囲で継続できる方法を模索していくことが必要ですね。



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