「子どもために」と伝えた一言が未来の可能性を奪っている

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子ども関連
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あなたの伝えたいことは伝わっていますか

今回は書籍【「人に迷惑をかけるな」と言ってはいけない】についてに書いていこうと思います。子育て中の保護者の方にも、支援員の皆さんも子ども達への声掛けに1つの気づきになりそうな内容でしたので紹介します。

著者:坪田信貴

教育者、経営者。これまでに1300人以上を「子別指導」し、心理学を用いた学習指導により、偏差値を短期間で急激に上げることに定評がある。上場企業の社員研修や管理職研修なども含め、全国の講演会に呼ばれ、15万人以上の人が参加している。テレビやラジオでも活躍中。第49回新風賞受賞。著書に、120万部突破のミリオンセラー「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」(ビリギャル)がある。

声の掛け方、表情、行動次第で変わってきます

 先ずは文中に例としてあげられていたことを紹介します。テストの結果を持って帰ってきた時の事です。

 お子さんが点数の低い算数のテストを持って帰ってきました。点数を見てびっくりした親から、「あなたは本当に算数が苦手ね」などと言われたら、子どもは「そうだ、自分は算数が苦手なんだ」と思い始めます。さらに親が怒りの表情を見せたり、ため息をついたりすれば、親からの否定的なメッセージが伝わり、しゅんとして「自分はダメなんだ・・・・。」と思い始めてしまいます。

同じように、低いテストの結果でも、正解できた部分に目を向けて、「ここできるようになったね」という反応をすれば、自分が認めてもらえたと感じます。そして、がんばったところを認めてもらえると、次はもっと頑張ろうという気になりますね。

「算数が苦手ね」というのか、「ここはできたね」と言うのかという違いで子どもの自信も次の行動も変わってきますね。子育て中のお父さんお母さんでも、学校の先生でも、学童の支援員でも気にしておかなければならない事でしょう。大人の反応の繰り返しで、子どもの思考・行動は変わっていくのです。

「算数が苦手ね」と言うケースでも、子どもにはできるようになって欲しい、こうすればもっと良くなるのにという気持ちを持ち合わせている人がほとんどでしょう。しかし、気持ちとは逆に言われた側はどんどんと気持ちは沈んでいくという結果になってしまいます。気持ちだけでは相手には伝わらないので、声をかける内容、表情、しぐさも伴っていないといけないのですね。

「人に迷惑をかけるな」と言ってはいけない

本のタイトルにもされている部分ですね。おっと!私も言ったことがあるひと言、言われたことがあるひと言です。私は自分の親からも言われたことがあるのですが、「泥棒や犯罪などをして、人様に迷惑をかけるな。」という内容で言ってくれていました。大人になった今でも口酸っぱく言っていたことを覚えています。その内容とは筆者が言おうとしていることは違います。

 筆者は「人に迷惑をかけるな」こそ最初にやめたい声掛けと書いていました。誰にも迷惑をかけず、誰の手も借りずに生きている人なんていないからです。ではどのように言い換えるの変えるのでしょうか。

✖ 「人に迷惑をかけるな」

〇 「迷惑はお互い様。困っている人がいたら助けよう」

 生きていれば失敗をすることはあるし、間違う事もあります。それを周りの人にフォローをしてもらったり、助けられたりして生きています。他人に迷惑をかけるなんて当たり前、完全に迷惑をかけないなんて無理な話です。それなら、「人に迷惑をかけて助けてもらった分、誰かにお返ししていこう」という考えの方が健全だという主張です。

迷惑をかけるなと子どもに教えるのは日本ぐらいだという記載もあり、昔から日本で言われて当たり前だったという事も本当はどうなのかを考えることが必要なのでしょうね。

「人に迷惑をかけてはいけない」と思い込む最大のデメリットは「人に助けを求められなくなる」事だという記載もありました。

確かに迷惑になるかもなぁという気持ちを持っていると頼みづらくなってしまった経験はありますし、迷惑かけるななんてひどい言葉をかけれれたこともあります。逆に何か手助けをした時にもご迷惑をお掛けしましたなど言われることもありました。こちらは特に迷惑とは思っていないのですが・・・・日本にはこのような習慣が根付いていますね。

 助けを求める事を迷惑をかけるかもしれないと、助けを求めることができず一人で抱え込んでしまって最悪な結果につながる事も日本では多く起こっています。世界のスタンダードは「困っている人を助けなさい」という積極的道徳です。「人に迷惑をかけてはいけない」ではなく積極的道徳が広がれば再作な結果は減ってくるのではないでしょうか?

言葉を変えてバージョンアップを

 先に例に出した「人に迷惑をかけるな」を「迷惑はお互い様、困っている人がいたら助けよう」も1つの良い例だと思います。

 もし、今読んでくれているあなたも頻繁にこの言葉を子どもたちに言っていたら、意識的に変える事もできますよね。子育て、教育の本質的な部分に立ち返り、言葉を変えること、つまり、子ども達の自己肯定感を下げ判断力を奪う声かけから、可能性をひらく声掛けに変えることが必要だと筆者は述べています。

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