入所の決め手、どの要素を重視するか?を考える

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入所前について
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どこを1番優先させますか?

 様々なタイプの学童保育と呼ばれる場所が増えてきている今の現状。預け先の場所、放課後の生活の場所を決める時にどこを1番に考えますか?他記事でも書きましたが、全てを兼ね備えている形態の学童保育の預け先は現在、存在しないと私は考えています。子どもの視点で考えた時、保護者の視点で考えた時、それぞれ大事にしたいところは違ってくることでしょう。今回はいくつかに絞りポイント解説ができればと思います。

普段の雰囲気

 普段の雰囲気って結構大事な事です。基本的には毎日過ごす場所の雰囲気が悪い場所では生活させたくないですよね。ホームページや入会の冊子、職員の話からでは本当のところは見えてきにくい部分です。子どもたちの過ごしている賑やかな様子は見られていても・・・「あの施設からはいつも楽しそうな声が聞こえてくる」と「子どもたちが勝手気ままにしていてうるさい」見学などしてみてのこの2つの印象って全然違いますよね?

 時間があれば普段の様子を感じる為施設の近くを通ってみるとか、外遊びの様子を見てみるとかしてみると本当の様子が知れるのではないでしょうか。子ども同士がどのような雰囲気で遊んでいるのか?、職員も一緒になって遊んでいるのか?、どのような声をかけているのか?が実際に見ると感じることができると思います。入所説明会や見学イベントなどはどちらかというとお客さんもいていつもとは少し違った雰囲気に間違いなくなっています。自由な中にも必要な規律や礼儀があり、自分だけでなく他者の存在も大切にできるような生活を多くの人(子ども・職員・保護者・地域)で作り出そうと感じられる場所は入所しても必ず良い場所であると思います。

 年度の切り替わりの時期では入退所もあり、児童の構成も変わってきます。4月にはガラッと雰囲気が変わるなんて事も時々はありますが、余程のことが無い限り似たような雰囲気が続くので見ておくのが良いと思います。

活動内容

 子どもたちが毎日過ごす場でどのように過ごすのか?どのような活動をするのか?も重要な要素ですよね。基本的には自由に過ごすような場所もあれば、習い事のようにプログラムが組まれている所、その中間自由な中にもプログラム有りのような場所もあります。

 自由に過ごせる場でもそこそこによって全く違います。子ども達が自分・仲間・職員みんなと非常に盛り上がって活動できる場もあれば、退屈だからマンガを読んだり、DVDを見て過ごすだけという場所もあります。「子どもの主体性」という言葉で学童の活動部分は良く書かれていますが、その場所によって当たりはずれが大きいというのが現状です。入ってみないと分からないというのでは困るので、評判や入会案内の情報だけでなく先方が対応可能な場合児童の活動時間に実際に見に行くという事がとても重要となります。

 また、習い事のようにプログラムが組まれている所は本当に子どもはその内容がやりたいのでしょうか?楽しんでやっている子もいるでしょうが、嫌々やっている子もいるでしょう。保護者的には預かってもらえて何かを習得できると飛びつきたくなるかもしれませんが、非常に注意が必要な部分となっていますのでご注意下さい。

利用料金

 利用料金は自治体によってや運営形態によって大きく金額差があります。自治体の委託や補助金を受けている、受けていない、企業型などの形態によって保護者負担が「少ない~高い」まで様々となります。価格帯が高ければその分良いサービスかと言えばそういう訳ではありません。

 企業型となりますと行政からの補助も受けておらず、利益も追及しているということで利用料が高額という事にもなります。見た目はプログラムがとても充実しているからとしていますが、やはり利益を上げるという観点もあります。逆に低料金で利用できる場所には本当に必要な人だけでなく、多くの人が群がってくる可能性が高いです。放課後の少しの遊び場にでもなれば、宿題などもみてもらえるんでしょ、位に思って利用しているかもしれません。利用者が多くなり過ぎてしまうと、職員の目が行き届かなくなってしまい、我が子がしっかりと見てもらえない現状に置かれてしまいます。

 長引く不況下やコロナ禍で世帯間の収入の格差も大きく生まれてきているのは間違いありません。近隣にいくつかの選択肢があった場合でも、あまり内容が良くないと分かっていても「安い金額で利用できて低サービス」を利用せざるを得ない家庭があるでしょう。本当は子どもにとってもっと過ごしやすい場所を選んであげたいのにできない保護者への補助はもっと行政も考えて貰いたいところです。

 この利用料が「学童保育選択、子どもの放課後の居場所」を考える上での「全て」となってしまう事のないように行政の管轄している場所には公平な補助やサポートを出してもらえるようにしてもらいたいです。

職員体制・職員の力量

 職員のレベルはその場の空気や過ごしやすい生活に直結します。子どもに関わるところだと教員でも保育士でもですし、その他全ての職業で職員の質が良い、レベルが高い場所は充実した場所であることが多いと思われます。

 しかしながら、どのような職員が在籍しているかばかりは残念ながら運の要素が大きくなってしまいます。公立ですと職員の異動があったり、その他の場所でも何らかの事情での退職や入れ替わりも頻繁に起こる事にはなります。皆さん経験あるところで言うと「学校の担任の先生」に近いんじゃないでしょうか。「1組は当たりだよ!!」「○○先生か~1組が良かった・・・」なんて声も学生時代にはよくあったのではないでしょうか。結局、自分の行く事ができる場に優れた支援員がいるかは全く分からないということになってしまっています。

 この「支援員・指導員のいるところになら安心して預けられそうだ」、「入所後もここに入って十分に満足だと思える」ような場所を選びたいですね。私自身も自分のクラブが選んでもらえるような、入所して良かったと満足してもらえるように努力しております。そして、行政も人材育成、待遇向上ににもっともっと尽力して場所ごとによって職員の質の格差が無いようにしてもらいたいところであります。

何年経験しても十分にできる!と言えないこの業界です。子どもに関わることは一人一人が異なりその数だけ対応があるからです。自分自身も日々努力を積み重ねております。職員の及ぼす影響は良くも悪くも大きいです。

施設

 学校内、自前施設、賃貸、公民館などの一部とこちらも形態は様々です。お金のある企業運営の場所はきれいなところが多いですし、学校内では空き教室が利用されていたりが多いですね。室内が衛生的に保たれていることは言うまでもなく、広さも最低基準を満たしているだけでなくゆったりと過ごせるかなどが見所です。

まとめ

 選べるならその子どもにとって1番適している所を選びたいですよね。内容・雰囲気・料金・施設・職員は相性などもあるので、どこを重視するかは今回のポイントを参考にしていただければと思います。

 どうしてもシングル世帯や低所得世帯は選びたくても「選択肢が無い」もしくは「選択肢が少ない状態」にあることは大きな問題であります。今回書いた「決めてのポイント」などもそもそも「料金」しか考えられない世帯も多くあると思います。本当はもっと充実した場所を選びたいけど選べないという状況は何とかして改善に向けて世の中が動いていってもらえると良いと思っています。行政管理の場は希望すれば入ることができるようしてもらいたいです。

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